こんにちは、Yuu(@yuu_u1)です。
キヤノンの高級コンデジ PowerShot G5X Mark II のレビューをお届けします。
このG5 X Mark IIは、去年2019年8月に発売された1型センサーを搭載したコンデジです。
最近、この機種について質問が多いため改めて記事にしました。
実は、先に伝えておくとこのカメラはもう手元にはありません・・・大体、約1ヶ月くらいで手離しました。
その辺りも含めて書いていきます。
G5X MarkIIとはどんなカメラ?
まずは、G5 X Mark IIはどんなカメラなのか初代G5 Xと比較表を貼っておきます。
いきなり比較表を貼られても、分からないかもしれませんが・・・一応です。
センサーが1.0型 高感度CMOSの積層型に進化
G5 X Mark II | G5 X | |
センサー | 1.0型 高感度CMOS(積層型) | 1.0型高感度CMOS(裏面照射型) |
映像エンジン | DIGIC 8 | DIGIC 6 |
有効画素数 | 約2,010万画素 | 約2,010万画素 |
ISO | 125~12800(拡張25600) | 125~12800 |
レンズの進化 24-120mm F1.8-2.8
G5 X Mark II | G5 X | |
焦点距離 35mm換算 | 24〜120mm | 24〜100mm |
F値 | F1.8〜F2.8 | F1.8〜F2.8 |
レンズ構成枚数 | 11群13枚 | 9群11枚 |
撮影距離 | オート:5cm~∞(W)/20cm~∞(T)
マクロ:5cm~50cm(W) |
オート:5cm~∞(W)/40cm~∞(T)
マクロ:5cm~50cm(W) |
ファインダーと背面モニター ポップアップ式EVFとチルト式へ
G5 X Mark II | G5 X | |
ファインダー | ポップアップ式EVF
(約236万ドット) |
EVF
(約236万ドット) |
液晶モニター | 3.0型TFTカラー液晶
約104万ドット チルト式 |
3.0型TFTカラー液晶
約104万ドット バリアングルタイプ |
タッチパネル | ● | ● |
撮影関係 連写性能やシャッタースピードが大幅に向上
G5 X Mark II | G5 X | |
シャッタースピード | BULB、30~1/25600秒 | BULB~1/2000秒 |
連写 | RAWバースト 最高約30.0コマ/秒(電子シャッター)
AF固定 JPEG/RAW/C-RAW 最高約20.0コマ/秒(約118枚まで) AF追従(JPEG)時:最高約8.0コマ/秒 |
約5.9枚/秒
(ワンショット時) |
手ぶれ補正 | 4.0 | 3.0 |
NDフィルター | ●(3段分) | ●(3段分) |
動画 4K撮影が可能に
G5 X Mark II | G5 X | |
4K | 4K:3840×2160
(29.97fps:約120Mbps) |
|
フルHD | 1920×1080
119.9fps:約120Mbps 59.94fps:約60Mbps 29.97fps:約30Mbps |
1920×1080
60fps:約35Mbps 30fps、24fps:約24Mbps |
タイムラプス動画 | ● | 星空タイムラプス |
起動時間
G5 X Mark II | G5 X | |
起動時間(約) | 1.1秒 | 1.4秒 |
インターフェース
G5 X Mark II | G5 X | |
インターフェース | USB Type-C、HDMIコネクタータイプD | USB(Micro-B)、HDMIコネクターDタイプ |
Wi-fi | ● | ● |
Bluetooth | ● |
サイズ
G5 X Mark II | G5 X | |
サイズ | 約110.9×約60.9×約46.0mm | 112.4×76.4x44.2mm |
重さ | 約340g | 約377g |
G5X MarkIIを購入した理由
手放してしまいましたが、ちゃんと購入理由はありました。
僕はずっとソニーのRX100シリーズを使っていて・・・
このG5 X Mark IIが発表された時の第一印象が「おいおい・・これはRX100シリーズをかなり意識して作ってきたな〜」と言うのが素直な感想でした。
▲この外観ですよ。RX100シリーズにそっくりの外観になりましたよね。EVFがポップアップ式になったからです。初代G5 Xの面影はほとんどない感じにモデルチェンジしてきました。
▲RX100をもう一台並べると、どれがG5 X Mark IIかパッと見分からない感じになります。RX100の新しいモデル?と思われても仕方ありません。
そんな感じで、以下の4点が主な購入理由です。
購入理由①24-120mmでF値がF1.8-2.8の明るいレンズを搭載
②EVFがRX100シリーズのポップアップに似ているので試してみたかった
③4K動画が撮影可能になった
④上の3点を含めてRX100シリーズと比較してみたかった
僕は小さなカメラが好きで、普段使いにはコンデジが好きで写真以外に動画やタイムラプスも撮って遊んでいます。なので、G5 X Mark IIは4Kも撮れるようになって、しかも最近のRX100にはないレンズの明るさ。
これは自分と相性が良かったらメイン機になれるのではと思っていました。
G5 X Mark IIを手放した理由
しかし、すぐに手放しました。その理由を簡単にまとめると以下です。(後ほど詳しく書きます)
①4K動画撮影時にすぐにオーバーヒートで停止する。
②タイムラプス動画のみでインターバル撮影やRAWで記録できない。
③メニューやカスタマイズが自分に合わなかった。
主な手放した理由はこんな感じで。後ほどこの理由ももう少し詳しく書きます。
それでは次項ではどうしてもRX100シリーズと比較が入ってしまっていますが、良かった点を書いておきます。
G5 X Mark IIの良かった点
そんなG5 X Mark IIですが、良かった点もたくさんありました。
良かった点① 24-120mm F1.8-2.8のレンズは凄くいい
▲G5 X Mark IIのレンズは24-120mm F1.8-2.8。このボディにこのレンズならいろいろな写真撮れます。
このレンズは本当に良かったです。もう一つの同じ日に発売されたG 7X Mark IIIは100mmまでなんですけれど、やっぱり120mmF2.8はいいと感じました。
RX100シリーズには無いこのレンズの仕様です。
広角24mmから始まり、望遠側は120mmでF2.8ですよ。
そして、1型センサーとの組み合わせとの相性も良かったです。
▲何気ない影を撮ったつもりでしたが、手前から奥まで自然な描写力が素晴らしかったです。
▲そして、120mm F2.8ならこんな感じで背景をぼかせます。これは最短撮影距離じゃ無いのでもっと寄ったらいい感じになるでしょう。
▲さらに望遠側でも最短撮影距離が20cm。これはかなり寄れて撮影次第ではかなり背景もボケます。
▲やっぱり明るいレンズなので夜景も手持ちで撮れます。
▲こちらは広角24mmの時
▲こちらが120mm。先ほど写真の右上の方を狙ってみました。
▲もう1枚、24mm。
▲望遠120mmです。
▲夜の大阪ミナミと梅田で撮った動画ですが、明るいレンズでいい感じです。
1型センサーで明るいレンズでいい絵は撮れたんですが、後ほど書く良くなかった点であまり動画が撮れませんでした。
あと付け足しみたいに書きますが、logで記録はできません。
良かった点② 動画の手振れ補正が強い
▲動画の手ぶれ補正ダイナミックISの「強」がかなり手振れ補正が効きます。
この動画は全て手持ちで撮影しています。
良かった点③ ファインダーがポップアップ式
▲キヤノン初のポップアップ式のファインダーを搭載してきました。
約236万ドットで非常に明るくて見やすいです。僕は持ち運びにスリムに格納できるのでこのタイプのファインダーは好きです。
そして、連続撮影中にブラックアウトせずに被写体を見続けることができます。
しかし、最新のソニーRX100M7と比べると以下の改善点は欲しいです。
▲ファインダーがワンタッチではなくRX100M5世代の2ステップなので少し手間がかかる。
▲液晶を可動さすと基本的にファインダーは使わないと思いますが、ファインダーを出したまま液晶を可動させるとセンサーが反応して液晶が消える点。
RX100M7などは液晶を可動させてファインダーが出ていてもファインダーのセンサーは作動しない。
そして、G5 X Mark IIの EVFセンサーが液晶モニターに付いているので頻繁にセンサーに触れて液晶モニターが消える。
良かった点④ 持ちやすい
▲G5 X Mark IIはボディがRX100よりも少し大きめで、グリップもしっかりついているので握りやすいです。
▲背面のグリップもいい感じです。
基本的に撮影する時に手に触る?握るところはラバー素材なので持ちやすいです。
RX100シリーズは小さすぎると言う人にはおすすめです。
良かった点⑤ チルト液晶
背面モニターが、初代G5 XはバリアングルでしたがMark IIはチルト液晶になりました。
▲僕はすぐにモニターがローアングルやハイアングルにできるチルトが好きなだけです。
その他の良い点
・3段分のNDフィルターを内蔵(オン・オフ・自動の切り替え可能)
・本体でRAW現像可能。
・タッチパネルがRX100M7と比べて、メニューも操作できる。
G5 X Mark IIの残念な点
続いてG5 X Mark IIの良くなかった点を書いておきます。
残念な点① 4K撮影時はオーバーヒート
まず、僕がこのカメラを1ヶ月で手放した理由は4K動画撮影時に熱ですぐに停止する事です。
このカメラに4K動画撮影は期待しない方がいいです。これはディスっている訳ではありません。
RX100シリーズも4K撮影時に熱くなると停止しますが(現行のRX100M7は、高温でも撮影を続けれる機能が搭載されています。)
このカメラはそんな程度の問題ではなく、なかなか酷かったです笑。
外で撮影開始後4Kは10分くらいで停止していました。(1カット10秒くらいの動画)
その停止からの復活がまた長いんですよ。20分くらいかかってました。その間、動画撮れないですからね笑それ以上かかる時もあって、その日は嫌になって撮影を辞めて変える事もありました。
まあ、これは外だからと思ってましたが室内の撮影でも同じでした。
そして、タイムラプス好きとしては、タイムラプス動画も動画のカテゴリーなので4Kで記録しようとすると同じですよ。
タイムラプスでです…笑。タイムラプスって長時間撮影するじゃないですか。そのタイムラプスの撮影中に10分ほどで停止したら、ほとんど撮れないわけです。
この時点でかなり残念でした。
残念な点② タイムラプス動画しか記録できない
続いて手離した理由は、タイムラプスが動画のみの記録だった事です。
これは購入前の僕の確認ミスです。
RX100シリーズ同様に、インターバル撮影でRAWも記録できると勘違いしていました。
このG5 X Mark IIはタイムラプスの動画の記録のみになります。
リモコンを使えばインターバルができるかもしれませんが、確認はしていません。
▲一応、こちらがG5 X Mark IIで撮ったタイムラプス動画です。
4K撮影時は、先ほども書きましたすぐに熱くなり停止するのであまり撮れていません泣(1カットほど撮ったら20分くらいは復帰しないし、撮影も10分くらいで停止するので長い間撮影できませんでした)
残念な点③ 水準器
水準器が確か・・・AFの追従の時は表示されない使用でした。
残念な点④ 電子シャッターとメカシャッター自動切り替え無し
G5 X Mark IIは、通常メカシャッターの時は1/2000秒まで。それでも露出オーバーになればNDフィルターを使いますが、さらにそれでもダメな時は1/25600秒まで上げられる「電子シャッター」が使えるようになりました。
しかし、残念な所はメカシャッターと電子シャッターは手動で切り替えるしかないんです・・そのままにしていたらローリングシャッターの歪みや、夜景を撮りたいのに1/4秒までしかシャッタースピードが遅くならないとか、いろいろいざと言う時に切り替えていないと一手間がかかりました。
以下はめちゃくちゃ残念では無いけど気になる点です。
AFはそこまで速くない
キヤノン機はこれが初めてなので詳しく分かりませんが、ミラーレス一眼やレンズ交換式の性能の良いAFは搭載していない点です。高級コンデジクラスなのでAFにも力を入れて欲しかったです。
普通に使う事には問題ないレベルです。
しかしHPでは約0.11秒の高速AFと書いていましたが、RX100M7は0.02秒。RX100M5も0.05秒なので速くは感じません。
まあ、0.0何秒の世界なのでめちゃくちゃ違いがあるわけではないです。
USB充電はPD対応のみ
USBタイプC搭載で充電等は可能ですがPD対応のみとなっています。
G5 X Mark IIで撮った作例
写真
動画
タイムラプス
開封や外観
▲購入した時に開封や外観の紹介をしています。
最後に
購入して1ヶ月で手離してしまいましたG5 X Mark IIですが、写真を撮るカメラとしては全体的には非常に良くまとまったカメラです。
特にレンズの24-120mm F1.8-2.8はお気に入りでした。
しかし、僕は動画・・特に4K動画撮影時に不満があり、そしてちょっとした使い勝手がやはりRX100シリーズの方が使いやすく手離しました。
このカメラはマイク端子もG7 X Mark IIIと違い非搭載なので、どちらかと言うと写真向きのカメラです。
なので、動画はあまり撮らない写真を撮る人には、メインいにもなりうる描写力を持ったカメラです。
常に持ち歩けるけて邪魔にならない1型センサーの中ではレンズ性能はトップだと感じます。
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