今回はSIRUIさんにシネレンズをご提供頂きましたので紹介します。
今回、紹介にあたってAmazonの期間限定クーポンも頂いてますので気になった人はこの機会に。
動画を撮るのが好きなのでシネレンズと言う存在は知っていましたが、何百万円もする大きくて高いレンズというイメージで僕自身シネレンズを使うのが初めてです。
自分の想像するのはこんなイメージで、普段使っているスチルレンズとどんな違いって言うのはほぼ知識ゼロでした。
ただ、動画を撮るのが好きなので以前から使ってみたいな〜とは思っていましたが、先ほども書いたように高そうだし重たそうだし、スチルレンズもあるしと言うことで、購入するまでには至っていませんでした。
そんな中、SIRUIさんからご連絡頂き使わせて頂くことに!
SIRUIさんと言えば、僕の中ではアナモルフィックレンズと言うイメージが強く、こう言った動画用のレンズを用意しているイメージでしたので、それなら使わせて頂こうと思い送って頂きました。
(SIRUIさんは三脚で有名です)
シネレンズって何??
まず、シネレンズを使ったことない僕は最初に頭に浮かぶのが、「シネレンズって何??」ってことです。
先ほども書いたように
・高い
・大きい、重たそう
そんな単純なイメージしかなかったです笑
シネレンズとは映画など動画を撮影する用途に作られたレンズです。
簡単に言いますと、スチルレンズは表現として瞬間を切り取る静止画ですよね。
一方、シネレンズは動画と言う連続性のある表現を残す。
それに特化したレンズのようで、もう少し調べてみると以下のような違いがあるようです。
※最近のスチルレンズも動画を撮る人が増えているので、一概に以下のようには言えませんが、あくまでも大まかに示すとこんな感じです。
スチルレンズ | シネレンズ | |
絞りリング | 段階 | 無段階 |
フォーカスリング | 自由 | 回転角あり |
ギア | なし | 有り |
ブリージング | 多い | 少ない |
光軸ずれ | あり | なし |
重さ | 軽い | 重い |
サイズ | 小さい | 大きい |
レンズ統一 | 統一 | |
フォーカス | オート | マニュアル |
改めて違いを表にして見ると、
スチルレンズは瞬間を切り取るレンズ設計に対して、
シネレンズは動画と言う連続性のある動きを残すので、フォーカスギアで操作しやすかったりブリージングや光軸のずれの少ない設計になっていたり、レンズを瞬時に交換して使うために同シリーズレンズはレンズの形状や重さサイズなど統一しているようです。
ただ違う焦点距離のレンズを同じ形や同じサイズに仕上げるのはかなりの技術が必要とされそうです。それでいて画質も保たないといけません。
あとT値とF値に関しては
F値はレンズの光学系が透過率100%である(光学系を通った光が一切減衰しない)ことを仮定して算出されるため、同じF値のレンズでも実際の明るさが異なる場合があります。
一方でT値は透過率を考慮して算出されるため、より正確な明るさを求めることが可能です。
参照:https://www.nacinc.jp/faq/len0005/#:~:text=F%E5%80%A4%E3%81%AF%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BA%E3%81%AE,%E6%B1%82%E3%82%81%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%8C%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
と言うような感じで、例えばF1.4のレンズがあったとして、T値は透過率も考慮しているのでT1.6とかになるようです。(厳密な計算はしていません🙇)
なので、F値いよりT値の方が大きい値になります。今回のレンズはT1.2なのでF値にするとF1.0とかそんな感じです。
では今回ご提供頂いたSIRUIのレンズはどうでしょう??
今回は16mmと75mmを送って頂きましたが、これ以外にもこのNight Walkerのシネレンズシリーズは
24mm,33mm,55mmが用意されていて、
フィルター径など絞りリングやフォーカスリングの位置は統一されていて、大きさや重さなどもほぼ同じになっています。
それによって、レンズを交換した時に操作の迷いもなく、ジンバルへの付け替えもスムーズです。
そしてブリージングもほぼ無く快適にレンズを使えました。
SIRUI Night Walker T1.2 Cine Lens シリーズ 16mmと75mmのスペック
レンズのシリーズ名にも「Night Walker」とあるように、レンズの明るさがT1.2と言うのは大きな特徴です。
今回ご提供いただいた16mmと75mmのスペックです。
Night Walker 16mm T1.2 | Night Walker 75mm T1.2 | |
焦点距離 | 16mm | 75mm |
フォーマット | APS-C / super35 | APS-C / super35 |
絞り |
T1.2-T16
|
T1.2-T16 |
レンズ構成 | 5群14枚 | 5群13枚 |
絞り羽根 | 13枚 | 18枚 |
最短撮影距離 | 30cm | 70cm |
フィルター径 | 67mm | 67mm |
フォーカススロー | 270° | 270° |
最大直径 (mm/インチ) |
79/3.1 | 79/3.1 |
フォーカスリング直径 (mm/インチ) |
77.6/3.1
|
77.6/3.1
|
マウント
|
E/X/RF/MFT/L
|
E/X/RF/MFT/L
|
長さ
(mm/インチ) |
95.4/3.8(E) | 94.1/3.7(E) |
重量
(g/ポンド) |
592/1.3(E) | 593/1.3(E) |
価格
|
65,835円 | 65,835円 |
Night Walker 16mm T1.2 | Night Walker 75mm T1.2 |
上記のスペックは公式サイトから数値は引用しましたが、重さが若干異なり75mmは16mmより30gほど重たかったです。
今回僕が使った小型のジンバル DJI RS3 MIN でレンズを交換してみました。
やはり75mmは重心が前に傾きましたが、そのまま起動させて使っても(バランス取り直しせずに)、普通に使えました。
今回ご提供にあたりSIRUIさんよりAmazonのクーポンコードを発行してもらっています。
” JAPANYUU ”
期間限定のコードですがお得に購入することが可能です。
外観
▲まずは付属品はフロント・エンドキャップ。そして肌触りの良いポーチも付属しています。
▲先ほども記載したように16mm,75mmともにデザインやフォーカス、絞りリングの位置なども統一されています。
▲しっかりした金属感のある塊。まあ一般的なシネレンズとしては軽量ですがやはりずっしりきます。
価格を抑えられて作られているため防滴防塵は非対応です。
▲16mmのレンズ
▲75mmのレンズ
▲後ろ玉
▲α6700に装着
▲ZV-E10に装着。
VLOGCAMにシネレンズを取り付け
▲レンズの方が大きく、本体がおまけみたいに。
▲ZV-E10も映像自体はα6700と変わらない絵が出てくるので、あとは使いやすさ次第です。
▲α6700とZV-E10を並べてみた。
▲SIRUIのα6700のケージも送っていただいた。
⭐️⭐️A6700 ケージの割引コード: A6700CODE
ZV-E10のケージもあります。
⭐️⭐️Z-VE10ケージの割引コード: ZVE10CODE
作例
少し作例を撮ったので置いておきます。
Night Walkerと言うことで夜をメインに撮影してきました。T1.2の明るさを持つレンズなのでAPS-Cでも暗いシーンもガンガン撮ってみました。
全てのカットを以下に並べています。
ほとんどがα6700ですが、ZV-E10も3カットほど入れています。
※画像はクリックすると拡大します。
【カメラの設定】
・a6700
4K30p S-Log3 S-Gamut3 SS1/60s , ISO800 or 2500
4K120p or 60p S-Log3 S-Gamut3 SS1/125s , ISO2500
ホワイトバランスはオートロックを多用
・ZV-E10
4K30p S-Log3 S-Gamut3 SS1/60s , ISO500
ホワイトバランス:3800K
全てS-Log3で撮影して Premiere Proでカラーグレーディング
スチル(静止画)
シネレンズというカテゴリーですがもちろん静止画も普通に撮影可能です。
ざっと撮った静止画を貼っておきます。
明るい時間帯は撮って出しで、夜はRAW現像しています。
しっかりピントが合えば開放からシャープです。コントラストや彩度はやや低めと言った感じがあります。
開放では周辺減光は目立ちますが、これは静止画の時で動画は16:9などで撮ると思いますのでそこまで気にならなかったです。
良かった点と気になる点
とそんな感じで2週間ほど毎日のように持ち出して夜に撮っていました。
最初は慣れなかったですが、やっぱり使っていると慣れてくるものですね。
実際にシネレンズは今回使うのは初めてですが、良かった点と気になる点を書いておきます。
他のシネレンズは使ったことがないので、他のレンズとの比較的なことは残念ながら分かりませんのでご了承ください。
良かった点
画質が良い
特に僕が最初に感じた点はかなり写り良くない??っと感じました。
T1.2と言う明るいレンズ
・ISO感度はS-Log3で撮っていて、α6700の場合は高感度側の2500で撮っていました。
APS-Cは暗所に弱いと言われますが、T1.2であれば暗所も怖くありません。
上のシーンは明るく見えますが、普段F1.8やF2.8のレンズで撮影するとISO10000くらいは必要な場所です。
・シャッタースピードを速くしてスローモーションが可能
▲4K120pで撮影
▲4K60pで撮影
夜よく撮る僕は、普段僕はスローモーションは多用しません。なぜなら120pや60pにするとシャッタースピードを1/125sと速くしないといけないのでその分ISO感度が上がるからです。
でも今回は4K60pが結構多めに撮ってスローモーションにしたり、4K120pでも撮影しました。
シャッタースピード1/125sでも開放付近で撮ると全く問題なかったので4K60pを多用して2倍スローへ変換しました。
ただT1.2にすると被写界深度はめちゃくちゃ浅くなり、ピントが合わせにくかったり、背景がめちゃくちゃボケるので注意です。
シリーズ同じ設計
今回、16mmと75mmを送って頂きましたが、フォーカスリングや絞りリングやフィルター径、フォロースローの角度など同じ設計です。
そのほかにも24,35,55mmも同じ設計です。
焦点距離が違うのに全部同じ設計にするのは難しそうですよね。
ジンバル使用でレンズ交換が素早く可能です。
小型のジンバルでも運用できる
シネマレンズとしては小さい分類だと思いますので、α6700にケージをつけてマイクを載せても、小型のDJI RS3 MINIで運用可能です。
フォーカスがやり易い
フォーカスリングが滑らかで使い易い。
気になる点
少し大きい
ただシネマレンズとしては小さいですが、一般的なAPS-C用のレンズとしては大きいので慣れが必要です。
僕は毎日持ち出していたら3日くらいで重さは慣れました。
防塵防滴に非対応
価格を抑えて作られているので防塵防滴は非対応です。
MFに慣れろ
MFに慣れていない人は、まずどちらに回したらいいかフォーカスの向きを覚えたり、フォーカスの角度に慣れる必要があります。
絞りやフォーカスの文字位置
絞りやフォーカスのメモリの位置がスチルのレンズと違って左側面にあるので慣れるまで確認しにくいです。これはシネレンズの特徴です。
MF使う時の注意点
このレンズもMF(マニュアルフォーカス)レンズなので、MFを使いこなすための設定を書いておきます。
メニュー画面から以下の設定が必要です。
①電子接点が無いのでレリーズなしを許可に
②フォーカスに関して
・ピーキングでピントの合った部分に色をつける
・ピント拡大してさらにピント面をシビアに調整
③ 電子接点が無いので手ブレ補正の焦点距離を変更する
詳しくはYouTube動画にて解説しています。
21:17 MFレンズを使うための設定
最後に
最初はレンズの大きさなど気になって慣れない部分もありましたが、毎日のように持ち出すことでそれは慣れました。
それよりも、T1.2の明るさと画質を考えると僕が持っているレンズよりこちらを使いたくなる、そん思いにさせてくれるレンズでした。
動画メインでミラーレス一眼を使っている人には非常におすすめですし、APS-Cは夜にノイズが出やすいとかの悩みを持っている人にもめちゃくちゃおすすめです。
明るいレンズを使うだけでAPS-Cのカメラが一段と上がったように感じます。
今回は大半がα6700を使いましたが、画質に関してはZV-E10もほとんど変わらないと思っています(使い勝手が違うと思うのがほとんどです)
ここ10年くらいは静止画だけでなく動画でミラーレス一眼を使っている人も多です。
なので、こう言った手に届きやすいシネレンズも出てきているので、いつもと違ったレンズで日常使いに使ってみてはいかがでしょうか。
今回ご提供にあたりSIRUIさんよりAmazonのクーポンコードを発行してもらっています。
” JAPANYUU ”
期間限定のコードですがお得に購入することが可能です。
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