こんにちは、Yuu(@yuu_u1)です。
ソニーから新しいVLOGCAMの「ZV-E1」が予約開始されました。
噂情報では、α7SIIIのセンサーをVLOGCAMに?α7RVに搭載のAIのオートフォーカスを搭載?と、驚きと期待と、その反面疑っていた自分もいました。
しかし、実際に正式に発表された「ZV-E1」。
ソニーの最新技術の詰め込んだVLOGCAMでした。
一般先行展示が始まる前(3月31日)に、ソニーさんの招待で東京で行われた体験会へ参加してきました。
実際に1時間ほど実機を体験させて頂きました。
今回は、特にYouTubeの視聴者さんから質問を頂いていた点を中心に確認してきました。
今回はそれを中心に書いていきます。
ZV-E1とはどんなカメラ?
その前に・・
ソニーの公式HPを確認すると仕様は載っていますので、ここでは簡単にZV-E1がどんなカメラか書いておきます。
簡単にお伝えすると、
世界最小・最軽量(ボディ内手ブレ補正搭載)のボディに、フルサイズセンサーを搭載して、現状のソニーの最新技術を詰め込んで、カメラ任せで綺麗なVLOGが撮れるカメラです。
ZV-E1のセンサーはα7シリーズ等に搭載されている「フルサイズセンサー」が搭載されています。
そして、このセンサーは高感度(暗いところ)にも強く、常用ISO感度は80 – 102400、拡張で動画時は80 – 409600相当と暗い場所でもノイズを抑えて撮影が可能です。高感度番長のα7SIIIと同等のセンサーです。
そして、動画の記録は、現段階では4K60pまで記録可能で、6月には4K120pも記録可能になります。
さらに、新機能として、誰でも簡単に映画のような映像を撮影できる「シネマティックVLOG設定」が搭載されています。
▲こちらは実際にZV-E1の「シネマティックVLOG設定」で撮影した撮って出しです。
他には、動画の手ブレ補正も進化してます。
・5.0段分のボディ内手ブレ補正が搭載されていて、α7IVなどで好評の動画時のアクティブ補正に加えて、アクティブから30%向上の「ダイナミックアクティブ」も搭載しています。(この補正は純正レンズに最適化されていますので、他社製のレンズを使う時は、効きが弱くなります)
・AIによる被写体認識性能を生かしカメラが被写体を追尾しクロップする「オートフレーミング」
・ダイナミックアクティブモードとAIによる被写体認識性能を生かした「フレーミング補正」
・オートフォーカスも進化していて、α7RVに搭載されたAIプロセッシングユニットを搭載しています。
・あとはVLOGと言えばマイクです。
マイクも従来のZV-E10より進化しています。指向性を変えることができるインテリジェント3カプセルマイクを搭載。
・操作性も向上していて、スマホユーザーでも扱いやすいタッチパネル操作中心になっています。
と言うことで、販売価格約30万ほどと高く感じますが。おそらく「VLOGCAM=安いカメラ」と言う先入観があると、異常に価格が高く感じてしまいますが、中身はソニーの最新技術が詰まっています。
各社、フラッグシップカメラが発売されていると思いますが、ZV-E1は、VLOGカメラのそんなフラグシップ的存在です。
体験会で触ってきた
それでは体験会で触ってきたことをお伝えしていきます。
YouTubeの目次
00:00 はじめに
00:09 実際にシネマティクVLOG設定で撮った映像撮って出し
00:34 はじめに続き
01:06 今回の動画の内容
01:17 ZV-E1はどんなカメラ??
05:02 質問の回答
05:07 ダイナミックアクティブのクロップは?
07:24 内蔵マイクの指向性テスト
08:36 グリップ
09:24 ISOオート低速限界は?
09:30 ノイズリダクションオフは??
09:45 デュアルネイティブISOは?
10:25 熱問題
11:12 全画素超解像ズーム時のトラッキングなど
11:59 ボディの質感
12:19 ZVシリーズの記号
12:55 おすすめレンズなどは??
14:38 体験してみて
15:48 ZV-E10もいいですよ
この項目ではYouTubeの視聴者さんに質問を頂いていたZV-E1の疑問を回答していきます。
それでは早速ざっと書いていきます。
ダイナミックアクティブのクロップは?
まず、かなり気になっていたのが新しい動画の手ブレ補正「ダイナミックアクティブモード」のクロップ率。
精密にはテストした訳では無いですが、大体1.43倍くらいになります。
実際にはこちらの動画で紹介しています。
これはこちらに帰ってきてからソニーストアで再確認してきました。
手ブレ補正「スタンダード」時のレンズキット28mmから「ダイナミックアクティブモード」にすると約40mm相当になりました。
▲これが手ブレ補正スタンダードの時の28mmの画角です。(スタンダードはボディ内手ブレ補正のためクロップなしです)
▲そして、ダイナミックアクティブモードにするとこんなにクロップされます。
▲これはスタンダードの時の40mmとほぼ同じ画角になります。
ガチガチに計算した訳ではないのですが、このことから
クロップ率は約1.43倍くらいになります。
なので、16mmのレンズを使えば、ダイナミックアクティブモードでは22.8mmくらいに。
20mmのレンズを使えば、ダイナミックアクティブモードでは28.6mmくらいになる計算です。
より、自撮りでダイナミックアクティブモード時に自分の顔と背景を入れたい場合は16mmくらいがおすすめになります。
今までのアクティブモードでも十分
しかし、個人的には今までのアクティブモードでも十分補正してくれています。アクティブモードで、クロップ率は1.15倍くらいです。
これはα7IVにSELP1635Gを付けて、夜間手持ちでアクティブモードで歩いた動画です。
少し水平を気にしながら歩くとジンバル使用まではいきませんが、そこそこ許せる補正です。
ちなみに、「ダイナミックアクティブモード」も「アクティブモード」と同様に純正レンズに最適化されているようです。実際にソニーストアでSIGMAのレンズを付けて試させてもらいました。
ZV-E1の手ブレ補正「ダイナミックアクティブモード」はアクティブモードと同じように純正レンズに最適化されていました
SIGMAのレンズで比較したところ効きが違いすぎましたhttps://t.co/ff1Hr9EAbG pic.twitter.com/wmSOnDH4Mw— Yuu | Photo Journal PRESS (@yuu_u001) April 5, 2023
そのため、他社製の超広角レンズで手持ちでダイナミックアクティブモードやアクティブモードの使用を考えている方は、純正レンズと効きが全然違うので気をつけて下さい。
内蔵マイクの指向性テスト
続いて、内蔵マイクの指向性のです。
ZV-E1には、指向性を変えることができるインテリジェント3カプセルマイクを搭載していて
「オート」
「全方位」
「前方」
「後方」
の4パターンで切り替え可能です。
YouTubeで音声のサンプルを取ってきましたの確認してみて下さい。
「07:24 内蔵マイクの指向性テスト」
前方とか後方の場合は、逆方向の声や音は完全に消すのではなく、音が小さくなる感じです。
ただ、ZV-1やZV-E10は、すべての音を拾いすぎて周囲がうるさい時は自分の声が入りずらかったので、これはこれで改善されています。
オートの場合は、認識した被写体やトラッキングの状態に応じて、自動で収音する方向(前方または全方位)を切り換えるそうです。
グリップ
ZV-E1はボディがα7Cを元に開発されています。
個人的にはα7Cより持ちやすくなったと感じました。
と言うのは、グリップの形状が若干違います。
ZV-E1のグリップは真っ直ぐ。対してα7Cのグリップは窪みがあります。
これによって、個人的にはα7Cのグリップは非常に持ちにくく感じました。
ううん・・握っていると力が入らない感じ。SEL55F18Zを付けても、持ちにくかったです。
ZV-E1はこの窪みがないせいか、僕は持ちやすくなっていました。
これは個人差があるので実際に試してみて下さい。
ISOオート低速限界は?
続いて「ISOオート低速限界」はあるか?という質問です。これは静止画で使う機能です。
はい、これは搭載されていました。
今までのVLOGCAMの3機種にはすべて「ISOオート低速限界」は省かれていました。
今回のZV-E1では搭載されています。
ノイズリダクションオフは??
続いてこれも静止画で使う機能です。
これも搭載されています。
デュアルネイティブISOは?
ディアルネイティブISOは搭載している?と言う質問です。
これは実際にFX3のようにS-Log3の時に
低感度側ISO 640
高感度側ISO 12800
ZV-E1もノイズが無くなります。
この時に±15ストップの一番広いダイナミックレンジを確保できます。
ただ、ソニーの担当の方にお聞きすると、
ソニーさん的にはα7SIIIにもZV-E1にもデュアルネイティブISOと言う考え方は入れていないとのことです。
ソニーさん的に「デュアルネイティブISO」と呼ぶのは、FX3やFX30のように Cine EIが搭載されている機種のみ呼ぶとの事です。
ですが、おそらく同等のセンサーを入れていると思いますので作動します。
ちなにに、S-Log以外のPPの高感度側のベースISOは、低感度側から4段分のISOです。これはS-Log3でも同じです。
熱問題
熱問題に関しましては、実際に使う環境で異なってきますので何分持つとは言えませんが、カメラ本体がα7Cベースなので、α7Cと熱問題は同じだと言っていました。
ちなみに、担当の方は、はっきり「熱には弱い」と言っていました。
なので、α7SIIIは放熱処理する構造を取っていますし、FX3には、さらにそれにファンが搭載されています。
この2機種と比べると、明らかに差は出ると思います。
全画素超解像ズーム時のトラッキングなど
これは個人的に気になっていた事です。
今までのソニーのカメラは全画素超解像ズーム時に、タッチフォーカスやタッチトラッキングが不可でしたが、なんと超解像ズームでもタッチフォーカスやタッチトラッキングに対応していました。
これは凄いです。
ボディの質感
ボディの質感は、先ほどもお伝えしたように、α7Cをベースにボディが作られています。
そのため、質感はα7Cとほぼ同じです。グリップもパンチング素材のような感じのやつです。
ZVシリーズの記号
ZVシリーズの記号の件です。
ZV-Eの「E」はEマウントのE。
ZV-1Fの「F」・・・F???
これは特に意味がないそうです笑
おすすめレンズなどは??
実際に体験会では色々なレンズを試させて頂きました。
望遠レンズのSEL70200GM2やSEL50F12GMから、SEL24F28、超広角のSEL14F18GMやSELP1635G、SEL2070Gなど。
個人的にもしダイナミックアクティブ補正を多用して自撮りするなら、SELP1635Gくらいがおすすめでした。
先ほども書いたようにダイナミックアクティブモードのクロップ率が1.43倍くらいになるからです。
ダイナミックアクティブモードは、望遠レンズなどでも威力を発揮してくれました。
そもそも通常のアクティブ補正でもそこそこの補正効果があるので、通常は「アクティブモード」を多用するならSEL2070GやSEL20F18GでOKだと思います。
実は今回ZV-E1の発売と同時に対象レンズ購入者に「1万円のキャッシュバック」が行われています。
先ほど僕がおすすめした
この3本も対象になっています。ぜひチェックしてみて下さい。
APS-Cモードについて
APS-Cモードはα7SIII同様に画素数が1200万画素なので、
静止画と動画のFHDの時のみAPS-Cモードが使用可能です。APS-Cレンズを付けると自動で切り替わるオート設定も可能です。
4K動画の時はAPS-Cモードは使えません。
※補足:ダイナミックアクティブモードは約1.43倍クロップで4K時にAPS-Cレンズは使えるのか?
補足として、ダイナミックアクティブモードは約1.43倍クロップで、4K時にAPS-Cレンズは使えるのか?
使えるようで使えないと言った回答になります。
こちらの動画の「 05:30 APS-C用レンズ 」を参考にしてみて下さい。
ダイナミックアクティブモードの時はSELP1020Gで試しました。
手持ちでカメラを動かさなければ10mm側ではケラれはありませんでした。しかし、カメラを動かしたり歩いたりすると、少しケラれが出てきます。
新機能「タイムラプス動画」について
今回、ZV-E1には従来のインターバル撮影やS&Qに加えて、カメラ内でタイムラプス動画を作ってくれる機能が追加されました。
撮影間隔を1秒から最長60秒に設定可能です。しかし、4K動画場合は撮影間隔は6秒に制限されます。
あとタイムラプス動画の場合はシャッタースピードは1秒までです。それ以上の遅いシャッタースピードには設定できません。
こだわったタイムラプス動画を作りたい場合は、今まで通りインターバル撮影から自分でタイムラプス動画を作った方が良いでしょう。
サッっと撮影して、SNSなどに簡単にアップする用途に向いている機能だと感じました。
あと、タイムラプス動画撮影時にはRAWデータの同時記録はできません。
最後に
まだ発売前なので、全ての事が分かっている訳ではありませんし、限られた使用方法でのレビューになりますが、少しでも購入の参考になってもらえたら幸いです。
正直、高感度センサーや最新のオートフォーカス、あとはシネマティックVLOG設定など、申し分のない性能を詰め込んだVLOGCAMとなっています。
誰でも簡単にVLOGが撮影できる、カメラがあらゆる面でサポートしてくれるカメラになっていると感じました。そのため、難しい操作は必要としない。ボタン類やダイヤル類はできるだけシンプルにして、スマホユーザーでも使いやすいタッチ操作中心の操作に仕上がっています。
でも、中身はα7SIIIのようにS-Logで撮影できたり、設定を追い込んでこだわった映像も撮影可能です。
あとは直感的に、このボディのデザインや操作性が自分に合うか合わないかだと思います。
小型でフットワークも良くなりますし、これは本当に画期的なVLOGCAMだと感じます。
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