今回はソニーのカメラの動画設定を紹介します。
基本、BIONZ XRを搭載した新しいメニューのカメラで紹介しています。
例えば
α7IV、α7SIII、α6700、α7CII、ZV-E10IIなどが対象です。
ただ、旧型のメニューでも表示が違うだけで、項目が同じであれば参考にしてみてください。
▲文章でわかりにくい場合は動画にもアップしています。
最初にやっておきたい設定
では、早速書いていきます。
まず最初にやっておきたい設定を紹介します。
自動電源OFF温度
自動電源OFF温度を「高」へ
高いにすることでカメラ本体の温度が上昇しても標準より長時間使用可能です。
これにより熱停止を延長可能です。
セットアップ→電源オプション
静止画・動画独立設定
静止画/動画独立設定です。
静止画と動画は撮影の設定自体が違うと思います。
静止画モード、動画モードへ切り替えた時に設定を引き継がないようにする設定です。
引き継ぎたくない項目にチェックを入れます。
セットアップ→操作カスタマイズから
シャッターボタンでREC
デフォルトではソニーのカメラは、動画モードの時にシャッターボタンで動画は撮影できません。
動画のRECボタンで撮影開始になります。
デフォルトのRECボタンはカスタムボタンに使いたいのでシャッターボタンにRECを割り当てています。
セットアップ→操作カスタマイズから
ガンマ表示アシスト
ガンマ表示アシストを「入」
特にS-Log やHLGで記録する人向けです。
S-Log等で撮影すると、ディスプレイに通常のカラーで表示できないため、撮影しやすいようにカラーを変換して表示します。
ガンマ表示アシスト方式は一回一回変えるのが手間なのでオートがおすすめ
セットアップ→表示オプション
音
電子音が鳴ると嫌なのでOFFにしています。
セットアップ→サウンドオプション
撮影の設定
次に撮影の設定を紹介します。
記録方式と動画設定
動画撮影で必ず設定しておきたい項目が
記録方式と動画設定 です。
要するに解像度やフレームレートを決めます。
解像度は4KかFHDの設定。
記録フレームレートは、動画の滑からかを決めます。
24p:映画
30p:テレビなど一般的
60p:滑らかな動きやスローモーションで使用
僕の設定は以下です。
4K30p
次に記録設定です。
左の「140M」とかの数字がビットレートを示します。数字が大きいほど画質が良く、その分データ容量が多くなります。
真ん中の「4:4:2」などはクロマサンプリングです。
右の「10bit」は色の階調を示していて、数字が大きいと色の表現が豊かになります。
簡単に言うと、数字が大きほど画質が良くてデータ容量が大きい設定になります。
僕は基本
140M 4:2:2 10bit
でも、部屋で撮るレビューや紹介動画のYouTube撮影など、長時間撮影して画質を気にしないため
60M 4:2:0 8bit で記録しています。その設定はMR3へ登録しています。
カラー
動画は見た目で大きく印象が変わります。
そこで自分の好きな色に近づけるためにカラー設定を行います。
もちろんスタンダードカラーで撮るのもOKですが、ソニーのカメラには動画に適したカラーも用意されています。
主にピクチャープロファイルとクリエティブルックが用意されています。
・クリエティブルックは静止画向けですが動画で使っても問題なく、撮って出しで十分綺麗なカラーです。
・ピクチャープロファイルは動画用のガンマですが静止画でも動画でも使えます。ただクリエティブルックと違って、カラーグレーディング前提のカラーが多めです。S ~Log3やS-Cinetoneなどが使えます。
僕の場合は
通常はピクチャプロファイルのPP11に入っているS-Cinetone を使うことが多いです。
そして、いざ真剣に作品とか撮る場合はS-Log 3で撮ります。
※S-Logはダイナミックレンジが広くカラーグレーディングに適しています。
α6700やα7CIIなど比較的新しい機種のLog設定
▲α6700やα7CIIなど比較的新しい機種は
上の画面からLogをONにする設定に変わりました。
しかし、ここから変更するのはめんどくさいため、僕は普段のピクチャープロファイルから選択しています。
要するに使わないピクチャープロファイルがあると思うので
僕はPP6を
S-Log 3に変えています。
撮影モード
次に撮影モードを設定しましょう。
撮影モードを変えることで色々な表現が可能です。
その前に大切なことがあります。
カメラは以下の3つ設定を調整して露出を決めます。
①F値:レンズの絞り羽根を調整して明るさを決める。
ボケや解像度の変化も
②シャッタースピード:シャッターの開いている時間で明るさを調整。
動きを止めたりブラしたりする効果
(動画の場合は 1/fpsまでの設定)
③ISO感度:電気的に明るさを増減。
ISOを上げすぎるとノイズが出る。
(ISO感度は上げすぎるとノイズが出る(最近のカメラはベースISOが2つある))
この3つを調整するのが露出モードです。
撮影モードは上部のダイヤルを回して
①、②や③を自分で調整するかカメラに任せるかのモードです。
オートやAモード、Sモード、Mモード決めます。
補足※α7SIIIはダイヤルを動画モードへ変更してから、メニューから露出モードを変えるというめんどくさい仕様なので、
あとで紹介するフレキシブル露出モード使っています。
また、最近のアップデートで撮影画面にアイコンが表示されて、静止画モードでも簡単に動画撮影が可能になったので、ちょっとした動画は静止画モードから撮ることもあります。
▼各露出モードの役割
オート:カメラ任せ
Pモード:基本カメラ任せ ホワイトバランスや露出補正が可能
Aモード:①絞りを自分で決める。②③他はカメラ任せ(③のISOは手動可能)
Sモード:②シャッタースピードを自分で決める。①③他はカメラ任せ(③のISOは手動可能)
Mモード:①②③を自分で設定。(③のISOはオートも可能)
オートは完全にカメラ任せです。RECボタンを押すのみで、あとは好きなように撮影するだけです。
Pモードは、基本の露出はカメラ任せですが、ホワイトバランスや露出補正を調整して明るさやカラーを変更できます。
カメラを理解してきたら、AモードやSモード、Mモードを使うと、より自分の表現したい映像に近づきます。
先ほど、①、②、③を調整して適正な露出を決めると書きましたが、
例えば
Aモードは、①絞り(F値)を調整します。
その他のシャッタースピードやISO感度はカメラが自動で最適な値を設定してくれるので、
映像をボカしたい時やくっきりさせたい時に使うといいモードです。
Sモードの場合はシャッタースピードを自分で決めて、その他はカメラに決めてもらいます。
Mモードは、①絞り、②シャッタースピード、③ISO感度を自分で決定して露出を決めます。
そのため、シャッタースピードを適正に決めて、ボカしたり、映像をくっきりさせるなど、組み合わせを自由に設定可能です。
※ISO感度だけはオートモード以外は、自動と手動の設定が可能です。
例えばMモードで、ISOオートで撮影する場合、絞りとシャッタースピードだけ自分で決めます。
ISOはカメラが最適な露出を決めてくれます。ここで露出補正を設定すると、それに合わせてISO感度も調整してくれます。
シャッタースピードがオートの時にフレームレートよりシャッタースピードが下回らないように設定可能です。
露出モードは??
僕が使う露出モードは以下です。
α7SIII、α7IV、α6700の場合
気軽なVLOGはAモード
作品的な撮影はMモード
ZV-E10IIは
気軽なVLOGはAモードですが、Sモードの場合もある
補足Sモードにする理由
電子手ブレ補正のみのカメラの場合
※手ブレ補正アクティブの時、シャッタースピードで手ブレの効きが変わります。
シャッタースピードが1/80s以下だと手ブレ補正の効きが悪くなります。
そのため、暗い場所で1/80s以下になりそうな時は、Sモードに変えて1/100s以上に設定します。
作品的な撮影はMモード
【おすすめ設定】フレキシブル露出モードを使用
僕は先ほどの絞りやシャッタースピードやISO感度を自動手動に変える場合、
露出モードダイヤルは変更せずに、フレキシブル露出モード使用しています。
最近のソニーのカメラは静止画と動画の切り替えスイッチが搭載されました。これは非常に便利で嬉しいスイッチです。
しかし、動画と静止画を切り替えた時に、露出モードが違う場合は、さらに露出モードを回さないといけない。
そんな時にフレキシブル露出モードにしておくと、
①②③をボタンで手動オートに切り替え可能です。
このフレキシブル露出モードのボタンの割り当ては後ほど紹介します。
※α6700やZV-E10IIは非搭載
ISOオートの範囲
僕はMモード以外の時はISO感度はオートに設定しています。
しかし、オートに設定しておくとカメラのISO感度の最大まで上がってしまうので
上限設定を設定することが可能です。
ISOのオートの範囲100~12800くらいに設定。
APS-Cセンサーの場合は6400くらいに上限設定。
ピクチャプロファイルのS-Log3を使う時はベースISOを使って固定します。
※ベースISOはカメラによって違う
超解像ズーム
ソニーのカメラは画質を低下させないズームが可能です。
これを使うことによって、レンズの画角からさらに4Kの場合は1.5倍ズームが可能です。
フォーカス設定
次はフォーカスの設定です。
フォーカスエリア
動画のオートフォーカスのエリアは
ゾーン or スポットM、Sを使っています。
基本ゾーンでピント送りの時やピンポイントでフォーカスを合わせたい時はスポットM
タッチ操作でトラッキングも使用しています。
フォーカスエリア限定も設定することで不要なフォーカスエリアは呼び出さない
マニュアルフォーカス時の便利な設定
マニュアルフォーカス時のピント補助機能です。
拡大時の初期倍率は✖️4にしています。
またピーキングは レッドでレベルは中に設定してます。
マイク
マイクは内蔵マイクや外部マイクを使います。
DJI Mic 2 、ソニー ECM-M1など
カスタマイズ
ボタンのカスタマイズ
ボタンのカスタマイズです。
使う人によって違うので、参考程度に画像を貼っておきます。
先ほど紹介したフレキシブル露出モードを中心にカスタムして、マニュアルフォーカス時に使うボタンなども設定しています。(α6700やZV-E10IIは除く)
α7IVやα7SIIIなど
α6700
▲ZV-E10IIも同様ですが、ダイヤルキーの右を押すとマイダイヤルを呼びだして、
ダイヤルをクルクル回すとISO感度を変更できるようにしています。
ZV-E10II
ファンクションメニュー
こちらも画像を貼っておきます。
その他
その他の設定も軽く載せておきます。
・ブリージング補正ON
ブリージングの大きいレンズを補正してくれる機能です。
対応のカメラや対象のレンズは公式サイトでチェックを
・プロキシーON
スマホアプリを使って動画を転送する時、4K動画は送れないためプロキシーを作っています。
ちなみに、アプリを経由せずにUSBケーブルで転送すると4Kも転送可能です。
・パワーセーブ
・モニター開閉
電源オプション系で、僕は1分間カメラを触らなかったらスタンバイになるように設定しています。
あと、モニターの開閉でパワーセーブも設定しています。
ただBluetoothがオンになっているとパワーセーブは働きません。
・グリッドライン
構図を決める時に便利な目安になります。
・マーカー表示
アスペクト比など撮影時にモニターやファインダーにラインを引くことが可能。
最後に
▲文章でわかりにくい場合は動画にもアップしています。
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