7Artisans様に送って頂きましたフルサイズ用のレンズ「7Artisans AF 85mm f1.8」を紹介します。
7Artisansのレンズといえば、マニュアルフォーカスというイメージが強いと思いますが、
今回紹介するレンズはオートフォーカスのレンズです。
実は7ArtisansとしてフルサイズのAFレンズはこのレンズで2本目なんです。
1本目のAFレンズは、50mm F1.8 でした。こちらも以前送って頂き紹介しました。
▲50mm F1.8 のレビュー動画です。
今回はフルサイズ用AFレンズの第二弾となる 85mm F1.8 の中望遠単焦点レンズです。
(フルサイズでは2本目ですが、7ArtisansとしてはAPS-Cレンズは 27mm F2.8も発売しているので3本目です。27mmのレンズも送って頂きレビュー済みです。)
右側が85mm、左が50mmです。
外観は凄く似ています。ただカスタムボタンの追加や50mmの時に感じたAF/MFの切り替えスイッチの使いにくさも改善されていて、非常に使いやすいレンズに仕上がっていると感じました。
価格も299$とフルサイズのレンズとして最初の中望遠におすすめの価格だと感じます。
おそらく公式から購入した方が安いかもです。(時期にもよります)
7Artisans AF 85mm f1.8のスペック
では簡単に以下にスペックを載せておきます。
その前に、85mmと言えば忘れてはいけないのがSONY純正レンズにも「 85mm F1.8 」というレンズが存在するということです。しかも、純正レンズも比較的手に入れやすい価格で写りも良いという評判です。
右側が85mm、左が純正の85mmです。
スペックも似たような点があるので参考程度にスペック表をまとめておきました。
7Artisans AF 85mm f1.8 | SONY FE 85mm F1.8 | |
フォーマット | フルサイズ | フルサイズ |
焦点距離 | 85 | 85 |
レンズ構成 | 7群10枚 | 8群9枚 |
開放絞り | 1.8 | 1.8 |
最小絞り | 16 | 22 |
絞り羽根 | 11 | 9 |
最短撮影距離(m) | 0.8 | 0.8 |
最大撮影倍率 | 0.13 | 0.13 |
フィルター径(mm) | 62 | 67 |
絞りリング | ○ | |
AF/MF切り替スイッチ | ○ | ○ |
カスタムボタン | ○ | ○ |
ブリージング補正対応 | ○ | |
防塵防滴 | ○ | |
サイズ (mm) | 72 x 96 | 78 x 82 |
質量 約 (g) | 437.5 | 371 |
価格 | 299$(約47,000円) | 約61,000円 |
AFに関しては7Artisansは STMを搭載、純正85mmはリニアモーターを2個搭載しています。
体感的には純正の方がやや速く感じました。7Artisansも精度は高く、瞳AFでは純正と同じくらい食い付いていました。
外観
50mmのレンズと基本デザインは同じ。価格の割には安っぽさは感じられません。
純正の85mmと外装の質感も非常によく似ています。
絞りリングやAF/MF切り替えスイッチなど搭載しています。
そして嬉しい改善でAF/MF切り替えスイッチが50mmの仕様と異なっています。
50mmのスイッチは親指にちょうど触れる位置にあり向きも指を動かす縦移動なんですね、しかも少し触ると勝手にMFになっていました。めちゃくちゃスイッチのクリック感がゆるゆるでした。
85mmではこの仕様が変更されています。スイッチの位置に変化ありませんが、向きが変わり、固さもちょうどいい感じになっています。
これで謝ってAFからMFに変わることはないと思います。
フィルター径は62mmで50mmレンズと同じです。
コストを抑えているため防塵防滴ではないのでご注意ください。
マウントにはアプデート用のUSB端子が搭載されています。
▲α7IVに装着した時
▲α6700に装着した時
同梱内容は前後のレンズキャップ、フード、写真には載せていませんがUSBケーブルが入っています。
作例
では作例を見ながら少しレンズの特徴を書いていきます。
85mmの焦点距離は、背景を大きくボカし、歪みも少なく、圧縮効果も出るので、背景を整理しやすいのレンズです。そのため、被写体を際立たすことができます。一般的には85mmといえばポートレートでもよく使われるレンズの一つですよね。
最短撮影距離は80cmです。これはポートレートを撮る際はバストアップくらいの画角です。
ただ、僕はあまりポートレートは撮らなく、スナップが多いので近場をぶらぶらして撮った作例です。
JPEGの撮って出しです。
梅雨の合間の曇り空の日に撮った作例です。開放F1.8で撮影。メインと背景がしっかり分離されています。
中望遠は背景が大きくボケるだけでなく、圧縮効果もちょうど良い感じです。立体感が素晴らしいです。
深い緑の写真が続きましたが、どうでしょうか?この写り。この価格で購入できるレンズとは思えない立体感と解像感です。
ちょうど紫陽花やアガパンサスが見頃の時期でした。
スナップが好きなのでスナップの作例です。
50mmが僕は好きですが、スナップでは28mmや85mmも好きです。
85mmという画角は街のスナップでも撮りやすい画角で、狙った被写体を遠くから圧縮効果で表現できるのが標準や広角レンズには表せない
不要なものは写さずに、見せたい物に注目を集めることができます。
建物も程よい距離から撮影すると歪まないのが特徴。
建物が密集したごちゃごちゃした感じも圧縮効果でまとめてみる。
▲額縁構図って言えばいいでしょうか?こう言った構図も作りやすいのが特徴です。
F5.6に絞って物撮り(最短撮影距離80cmから)
85mm F1.8 は夜のスナップでも活躍します。
こちらの写真だけRAWで記録したものです。鳥が凄いスピードで急に横切ったので急いでカメラを向けて撮影したので白飛びしてしまったからです。ただ、急に撮影したにも関わらずしっかりとピントを合わせてくれました。
F値による画質の違い。開放からシャープに写っています。
またパープルフリンジが抑えられています。
上の2枚は、1枚目が7Artisansで、2枚目が純正レンズの開放F1.8での撮影です。
更にピント部分をアップしてみました。1枚目の7Artisansの方がパープルフリンジが抑えられているのが分かると思います。(数字の25のあたり)
動画
動画に関しては、YouTubeにもレビュー動画をアップしましたが「12:42 動画のAFなど」をご覧ください。
僕が気になったのは、
フォーカスブリージングある点と、動画撮影中に絞りリングを回す場合は音が入ると言う点です。
それ以外は大きく気になる点はありませんでした。
気になる点
このレンズを使っていて特に気になった点は以下の4点です。
・絞りリングのAと手動の間のクリック
・絞りリングを回した時の音
・防塵防滴
・ブリージング補正非対応
・絞りリングのAと手動の間のクリック感
絞りリングのAと手動の間のクリック感ですが、
その前に絞りリングには絞りを変更する時にクリック感はありません。
更に僕が気になったことは、
オートからマニュアルに変更する時にもクリック感が少ないことです。
Aからマニュアルに変えるときに、大体の絞りリングは誤作動防止のため、簡単には動かないようにクリックというかストッパーのような感じなっていますが、このレンズはそれが弱く謝って回してしまう事がある点です。
絞り優先で撮ることが多い僕は気づいたらF16になってることも多々ありました。
絞りリングを回した時の音
絞りリングを回した時の音がギシギシいう点です。
これは先ほどの動画のところでも記載しましたが、撮影中に絞りを変える人ですね。
僕は動画撮影中に絞りを変えることはないので大丈夫です。
防塵防滴
こちらのレンズは、おそらくコスパの関係で防塵防滴非対応となっています。
ブリージング補正非対応
ブリージング補正非対応です。
これはもちろんですが、純正レンズの特権です。純正レンズの85mmはかなりブリージング目立つので、本体側のブリージング補正で回避できます。
7Artisansはブリージング補正非対応なので、抑制することはできません。ただ、純正ほどブリージングは目立たないので、ここは割り切るしかないですね。
最後に
今回は新しく発売されました7ArtisansのAFレンズ 「7Artisans AF 85mm F1.8」を紹介しました。
実際に3週間ほど、身近な被写体ではありますが、日常使いに使っていました。
実際に写りに関しては大きな不満は感じることはなく、それ以前に85mmの中望遠はやっぱりポートレートに使いやすいし、スナップでも使いやすく、はじめの単焦点レンズには50mmを薦めていますが、85mmもおすすめの焦点距離です。50mmよりも被写体を簡単に印象的に残せるのが撮ってて楽しくなるポイントです。
純正レンズもコスパ高いですが、85mmの単焦点を検討されている人の選択肢になるといいと思います。
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